先日友人が長期出張でホテルに泊まった時の話だ。
長期出張なので手持ちの下着類が足りなくなり、ホテルのクリーニングサービスを使ったそうだ。
ホテルのクリーニングサービスは便利だ。朝、袋に入れておくだけで、夕方には綺麗になった服が返ってくる。ちょっと高いが、下着だって対応してくれるからありがたい。
友人も、夕方綺麗になった下着類を受け取った。
ここで、日本では信じられないタイのクリーニング事情に直面する。
ブラ本体についているタグ(カップ数や洗濯絵表示が書いてある)の部分に、油性ペンで「1706」と書いてあったのだ。
1706は彼女の泊まったホテルの部屋番号である。
普通、たとえタグであっても、お客の衣類に直接ペンで書きこむだろうか?
まるで持ち物すべてに記名させられる小学生の林間学校だ。
友人はすぐさまフロントに抗議した。
しかし、ここでまた信じられないことが起きる。
スタッフは半笑いでこともなげにこう答えたのだ。
「お客様のブラジャーがどこにでもあるような地味なデザインだったので、間違えてしまうといけないので部屋番号を記載しました。」
・・・なんの罪もない友人のブラジャーが責められているじゃないか!
普段心の広い友人もこれには腹の虫が収まらず、出張から帰ってきた今もメールでホテルと交戦中だ。
無事弁償してもらえるのだろうか。
ここはタイだ。きっと「マイペンライ」と言われて終わるのだろう。
※マイペンライ
タイ語で「問題ない。大丈夫。気にしないで。」という意味。